皆さま、こんにちは。
サービス業に携わる方や経営者の方に、ポリシーや哲学などを伺う「おもてなしの哲学」インタビューシリーズ、第18弾。
今回はコンディショニングアドバイザーとして活躍なさっている白金コンディショニングセンターの田口 昌宏様にお話を伺いました。
コンディショニングアドバイザーとはどんなお仕事なのでしょうか?
そのご活躍の幅に込められたたくさんのこだわりとは?
田口様のおもてなしの流儀からアドバイスまで、熱く語って頂きました。
早速、ご紹介いたします。
正しい身体の使い方で快適で最適な身体を創る
ー現在どのような活動をなさっていますか?
田口さん:コンディショニングアドバイザーという肩書きを軸に、「パーソナルトレーナー」「スポーツトレーナー」「コーポレートフィジカルトレーナー」という3つの側面において活動しています。
ー今回初めて聞きました。
ー「コンディショニングアドバイザー」と聞いても、正直まだまだわかりにくいのですが。
田口さん:具体的には主に3つありまして、1つ目がパーソナルトレーナーです。
私はいわゆるダイエットやボディメイクが目的ではなく、「その方に合わせた快適で最適な体を創る」ことをテーマに行っているので、その違いを表現するために、あえてパーソナルコンディショニングと呼んでいます。
ーコンディショニングという名称がここで出てくるんですね。
田口さん:はい。2つ目は実業団のソフトボールチームや高校のバドミントン部のスポーツトレーナーとしての活動です。戦うための体創りやメンテナンスを行っています。
そして3つ目というのがコロナ禍後に新たに始めた「コーポレートフィジカルトレーナー」で、法人向けに健康予防の活動をしています。
最近はリモート化が進み、運動不足による体の不調が深刻化している方が増えているので、その対策が社会的に必要だと思うんです。
これら全ての根底には正しい体の使い方を通じて、その人に合った快適で最適な体を創るということがあります。
大人にも体育の授業?
ー3つの中で、一番力が入るのはどれですか?それとも万遍なくですか?
田口さん:どれも気合を入れてやるのが好きなので順位はつけられませんが、あえて今意識的に力を入れているものと言えば、3つ目のコーポレートフィジカルトレーナーでしょうか。新たな可能性が広がっていると思います。
ー時代のニーズにも合っていますよね。
田口さん:今までもスポーツクラブとの法人契約というのはあると思いますが、運動不足を個人でなんとかしなさいというのではもう追いつかないんですよね。だから肩こりや腰痛、運動不足になるというループからなかなか抜け出せない。
学校では体育の時間があったから運動したけど、今は運動していないという人は多いと思うんです。そこをヒントに「大人の体育」という言い方をしています。会社が運動プログラムを導入すれば、業務の一環として全社員が一緒に受けることになりますよね。
そこでオンラインで『肩こりゼロプロジェクト大人の体育』というものをやっています。
「うちの会社はそういえば肩こりの人いないね」というふうにしたいんです!
ー最高ですね!
田口さん:スポーツ選手が1人でリハビリしているだけでは限界があるのと同じですね。
会社の理解と専門家の技術、チームで直そうという社員の意識が一体になった時に、初めて解決できるんじゃないかと。
ただ「私も受けなきゃいけないですか」という声もあるので、やる気になってもらうための工夫をしながらやっています。
スポーツトレーナーの価値と可能性を社会に広めたい
ー会社を設立なさったのはどういった経緯だったのですか?
田口さん:スポーツトレーナーはスポーツの現場で活躍できるという人という意味だけではなく、その得た知識や技術というのはもっと社会的にも価値のあるもので、一般の方にも必要だと思うのです。トレーナーがその専門性を生かしたビジネスとして活躍できる場を広げ、可能性を広めたいという想いからです。
大事なのは自己満足とおもてなしのバランス
ー失敗談などもあるんですか?
最近のことなんですが、法人向けのオンラインの時に、皆さんを喜ばせたいという一心で、昔あった「リゲイン」というエネルギードリンクのCMソングを熱唱したんです。
張り切って、「24時間戦えますか〜♫」と歌ったら、どう見ても画面の向こう側で皆さんポカンとしてしまって。私は「あれ?」と(笑)温度差を感じたのですが、やるぞと気合が入り、つい暴走してしまって。
ー曲をジェネレーションギャップでご存じなかったのかもしれないですね。オンラインの温度差は難しいですしね。
田口さん:人を喜ばせようというのは良いことだと思うんです。だけど、その域を超えると自己満足だったんですね。そのバランスが大事だと痛感しました。
ただ興奮しちゃってる時は全く抑えが効かないんですね(笑)そういう時には妻に聞く!暴走癖の手綱を引いてくれているのでありがたいです。
ー奥様は田口さんのご意見番なんですね笑
弊社ではマナーとおもてなしマナーとを区別しているんですけれど、マナーは自分軸、要は「こうしたらちゃんと見える」とか、相手も不快にさせないというもの。一方、おもてなしマナーの方は相手軸ですよね。そのバランスが本当のおもてなしに到達するための大事なステップなんですね!
真のおもてなしに共感し合ったところで、続きは後編へ。
後編では、田口様のオリジナルキーワードがたくさん登場してまいります。体の整備士とは?そのキーワードに込められた熱いビジョンとおもてなしの真髄とは?
ぜひご覧ください。お楽しみに!